カシオペアの丘で 上・下

59、60

あぁ、哀しい話だなぁ。
でもなんか生きる勇気をもらった感じだなぁ。
生と死と、贖罪、そんなお話でした。

場所は北海道の中央にある架空都市。
小学4年の時にボイジャー1号と2号を見るために炭鉱跡地の丘に行った幼馴染の男子3人、女子1人が主人公。
一人は職を転々として未だ独身の男、ユウ。
一人は大怪我で下半身の自由を奪われながらも地元の役所勤務で遊園地の園長を兼ねる男、トシ。
一人は御曹子の身分を捨てて東京に行き、そのまま就職・結婚して一児の父親のシュウ。
紅一点で、地元の小学校の教師をし、トシと結婚したミッチョ。
シュウはトシとトシの両親に顔向けできない事情で、すっかりトシとミッチョとは疎遠に。
シュウとミッチョとの間には、過去に何やら秘めた関係があったよう。
ユウはそんな彼らの仲を取り持つお節介焼きの立ち位置。
ある時、シュウは末期癌の宣告を受ける。
そして、自らのけじめを付けるために久しぶりにトシとミッチョ宛に自分は癌であることを明かす・・・
4人で星空を見た「カシオペアの丘」と名付けた丘で29年後に再会。
そこからの人間ドラマがすごく良く描けてる。
泣いたね、泣かされました。
生きることの意味を問い、過去の自分の行いを、祖父がしたことを、許すことができるのか?許してもらえるのか。
シュンの祖父、アシスタントの女、不倫してた女、それぞれの贖罪も作品に色を添えている。