2016-02-01から1ヶ月間の記事一覧

坂の途中の家

18 読了。 乳幼虐待殺人事件の補充裁判員になった、もうすぐ3歳になる娘を持つ母親の心に棲む闇を記した作品だ。 被告人に自分の境遇を重ね、いつしか彼女を批判、擁護してるのか、自分自身をそうしているのか曖昧になっていく心理描写が秀逸。 いろんな意味…

たんぽぽ団地

17 読了。 昭和の匂いがプンプン。 なんせ「団地」だからね。 夢と現実と過去と未来が交錯するとき、すべてが Happy Good-bye になった。 そんな作品。(って、どんなんやねん!) とある団地の取り壊しが決まって、その団地を舞台に映画を撮る。 で、そのクラ…

詩的私的ジャック

16 読了。 森博嗣氏によるS&Mシリーズ第4弾である。 大学施設内で起こった連続密室殺人事件! またしても密室!! なんてワクワクするんだろう?(え) やはり彼らは死神・・・もとい、コナンくんである。(笑) 今回は自分とこの大学内でも起こっており、同大学…

家族はつらいよ

15 読了。 山田洋次監督の同名映画をノベライズしたもの。 ま、大家族のドタバタ劇ですな。 文体がなんとなく東京バンドワゴンを彷彿させるのは致し方が無いのか。(^^;

笑わない数学者

14 読了。 森博嗣氏によるS&Mシリーズ第3弾である。 犀川創平助教授と西之園萌絵のコンビによるオリオン座殺人事件の解決に導く過程を楽しむ作品。 凝った舞台設定が目を引く。 オリオン座の形に配置された塔や建物、三ツ星館で起こった殺人事件。。。。って…

わが心のジェニファー

13 読了。 アメリカの青年がアメリカ女に結婚を申し込むと、日本贔屓のその女はスマホやPCなどのITデバイスを持たずに一人で日本に旅行に行って戻ってきたら承諾すると言われてミッションを決行する。 彼女の日本贔屓の触れ込みや、育て親のWW2の退役軍人で…

砂浜に座り込んだ船

12 読了。 生者から死者へ送るレクイエム。 そんな8編からなる短編集です。 表題作がいいな。 静かに隣に寄り添って語ってくる友と共に眺める座礁した船。 想いは人それぞれだけど、嫁が「死んだら添い寝するから」って曰う それだけは勘弁してくれ!(爆)

江ノ島西浦写真館

11 読了。 「ビブリア古書堂の事件手帖」の著者が贈るミステリー小説。 主人公は母が作家で祖母が写真館を営んでいて、写真の造形も深い若い娘という設定。 写真が元で親友の心に傷を負わせ、負う主人公はカメラを、写真を遠ざける。 転機は祖母の死。 写真…

ユートピア

10 読了。 地方の美しい町に住む3人の主婦。 それぞれが追い求める理想郷への想い。 町の人たちと、街からやってきた芸術に身を投じる人たちと仲良くやれると思ったのだが。。。 よそ者と田舎者、世話好きとお節介と噂話。 そして嫉妬と疑心暗鬼。 大人は汚…