モノレールねこ

7

8編からなる短編集ですね。
表題作の「モノレールねこ」は良かったね。
デブでブサイクな薄茶ブチの野良猫が行き来する文通っちゅうのがいい。
塀に佇む様が贅肉が垂れてモノレールのようだからモノレールねこ。(笑)
モノレールねこは車にはねられて死んじゃい、文通は途切れてしまうのだが、十数年の時を超えてバッタリご対面。
恋に発展するのだろうか?

「バルタン最期の日」も良かった。
少年に釣り上げられたザリガニ目線で語られる少年の家族描写が笑を誘う。
ザリガニは少年の父からバルタンと拝命を受け、じっくり水槽の中から家族を観察する。
そこでバルタンは悟った。
この家族は崩壊しかかっていると。
そのことに気がつき、家族再生のための旅行に出かけるのだが、その留守中に泥棒が入ろうとづる。
それを知ったバルタンの取った行動とは。。。。
なかなかザリガニ相手に心打たれるなんて滅多にないよ。(爆)

いい感じの作品たちだったので、この作者の作品を追いかけてみようかしらん。(*^_^*)