光

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「光」、皮肉な題名だ。 普通、「光」と言えば、希望とか明るいイメージなんだけど、本作は真逆ですな。 光を求めて闇に巣食う魔物のお話。 小さな島で暮らす主人公の中学生の少年は、ある日津波に襲われ家族を含む殆どの島民を一瞬にして失う。 わずかに生き残った数名と避難所で生活している時に、幼馴染の恋人が生き残った旅行者に強姦されている場面に遭遇し、彼女のためにその男を殺害する。 時は20年後、過去を封印していた主人公の元に、同じ生き残りで当時小学生だった男に脅迫を受ける。 彼は殺害現場を目撃していたのだ。 そして男は、今は有名な女優になっている幼馴染の元恋人にも脅迫状を送っていた。 再び主人公は封印を解いて闇に向かって動き出す。 平静を装って、暗い影を落としながら。 したたかな元恋人、何もなかったことに決めた妻、女はやはり怖いわ。 彼らに光が当たることがあるのだろうか。