2012-05-11 珈琲屋の人々 読書 80 地上げ屋の悪行に切れて人を殺めたことのある前科者が一人で切り盛りしている珈琲屋に集まってくる訳ありの人たちと、幼馴染みで出戻りの愛しい女性とのやり取りが描かれている。 珈琲屋で入れてくれる熱くて美味いブレンドコーヒーが、緊張した、疲れきった、ささくれ立った心をジンワリと癒してくれる。 罪を罪として背負い償うその一途さは、まっこと漢であり、愛しい人に対する想いも呆れるほど。 だけど律儀に頑なな所も漢。 そんな風な連作短篇集。 私にも美味い珈琲を入れて欲しい。