ヤッさん

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いやぁ、確かに強烈なキャラだったね。
こんなオヤジは、おらんやろ。
タカオと呼ばれる青年が会社に馴染めずに職を辞し、派遣、アルバイト、そして落ちるところまで落ちてホームレスになる。
そこで出会ったのがヤスと呼ばれる強烈キャラのホームレスなオヤジ。
ただのオヤジじゃなく、ホームレスにはホームレスの矜恃があると宣う。
感銘して弟子入りし、ヤスの仕事を手伝う。
報酬は現物で古着や食事など。
現金は貰わないというこだわり。
料亭や老舗の寿司屋、高級レストランと築地の市場との橋渡し役。
情報提供することで食事を提供してもらうというシステムが新鮮だった。
このヤスってオヤジには過去にワケありのようで、タカオはやがてその過去を知るところとなる。
実際にはあり得ない話ではあるが、懐かしいぐらい義理と人情のぎっしり詰まった作品で楽しめましたね。
タカオという青年の独り立ちを手助けするヤス。
タカオの成長物語でもあった。
著者の原宏一さんの作品、しばらく追っかけてみようかしら。(^^ゞ