私が語りはじめた彼は

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「彼」は、女にモテるとも思われない中年のおっさん、大学教授である。
その彼にまつわる女どものドロドロとした愛欲、彼の家族たち、彼が家を出て新たに居を構えた先の家族たちの、ちょっとしたミステリーと心理描写が巧みに織りなす連作短篇集。
可笑しくもあり、背筋がゾゾーともする作品だ。
人物相関図が欲しくなるような少しややこしい人間関係を確認するために前に何度か戻りました。(^^;