パレード

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うわっ、変だ!
変な人たちだ!!
2LDKの賃貸マンションに二人の男と二人の女の4人の共同生活がオムニバス形式で描かれてます。
途中で男1名追加の5人になったけど。
程良いお互いの距離感が暮らしやすそうで楽しい感じ。
青春小説だなぁと思ったんだけど・・・
最後の一番年上の男の章で、この男がとんでもないことをしていたことが判明する。
同居人の一人に見つかったのだ。
でも、何事もなかったように振舞う。
男は見つかったことでやっと終わったと安堵したのだが、意に反して警察に突き出されることもなくマンションに戻る。
戻ると同居人我勢ぞろいしていて、いつもの日常があった。
みんな実は知っているんじゃないのか、わざと何もなかったように見せかけているのではないか、という疑念が湧き、かえって罪の意識に追いやられる。
パレード、いったい誰に何を見せようとするのか?
共同生活のそれぞれの「役」を演じる仮の姿なのか??
楽しく面白かったはずの物語が、まるでオセロの駒がひっくり返るがごとく暗転し、何とも微妙な読後感に包まれてしまった。