椿山課長の七日間

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過労死で亡くなったデパート勤務の椿山課長。
彼が気が付くと、そこは現世と来世の狭間、俗に言う冥土と呼ばれる中陰であった。
そこには運転免許試験場のようなものと勝手に想像した役所みたいな建物があって、現世の所業に応じて部屋に分かれて講習を受ける。
そして反省ボタンを押せば極楽浄土に行けるという何とも俗っぽいシステムが笑えます。
で、椿山課長は自分の「邪淫の罪」という身に覚えのない罪に納得がいかず、そして現世に残した家族やローン、仕事のことが気掛かりで現世に戻してもらうよう申請する。
ここではそういう風にできるシステムもある。
同様に申請した者が他に2名。
人間違えでころされたヤクザの親分、車にはねられた7歳の少年だった。
現世に戻る時、元の自分とは掛け離れた人物にさせられて3つの約束をさせられる。
そして現世に留まることができるのは死んでから七日間まで、初七日ってヤツですね。
で、現世に戻っての悲喜こもごものお話が。
実に奥深いんですよねぇ。
抱腹のあとにお涙あり。
家族の絆と自分のアイデンティティ探し、そして人としてどうあるべきかを示唆する超娯楽作品でした。
教訓、死んでからやりのこしたことを悔やむ意味はまったくない。
精いっぱい生きて、生かされていることに感謝して、人生多いに楽しもう!