ラプソディ・イン・ラブ
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稀代の俳優の最後の名演技を映画に納める。 ありきたりではなく、彼の家族の風景を映しとる。 彼の家族もまた皆俳優だった。 元妻、元妻との子供(長男)、再婚相手との子(次男)、その次男んの婚約者。 彼等一同が久し振りに彼の生家に集まって家族団欒を演じる。 役者としての作り言葉の間に垣間見せる本音、素顔。 そこには昔ながらの家族の姿があった。 監督の注文は一人一人が「爆弾」を投げかけて、穏やかな中に波紋を広げるということ。 それを他の者が、どう受け止め、どう対処するのか、それを撮り切る。 元夫であり、父であり、義父となる人であり、名優と言われる役者である彼の最後の生き様を家族と言うフィルターを通して語らせる。 こんな設定は有り得ないのだけれど、小路幸也氏は見事に描き切ったのではないだろうか。 本当に演技だったのか? どこまで本音だったのか?? この新しい設定にワクワクしながら読みふける自分がいました。 失われた家族の姿が確かにそこにはあった。 |