夜行観覧車

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湊さんの最新作です。
今回は家族の問題を取り上げてます。
高級住宅街に住むエリート家族で起こった殺人事件(医師の夫を妻が置物で撲殺)の謎を警察や刑事が追うのではなく、当事者の子供達の視点、向かいのお節介焼きのおばさんの視点、隣の癇癪持ちの少女、その母、その父の視点で事件の真相を追う。
結末は・・・正反対の真相報道
何処でどう捻じ曲げられたのか?
閑静な高級住宅街を守ったということか。
丘の上と下を分け隔てているのは何?
卑しい、貧しい心が垣間見られ、さらに悪意も。
もうすぐできるという観覧車。
観覧車から眺める景色は丘の上下を超えた何か違うものとして映るのだろうか。

それにしても湊さんの作品には、極端な人物が描かれていることが多いですよね。
ちょっとリアリティに欠けるんぢゃないかと。(^^ゞ