悼む人

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あのポーズの謎が分かった。
ヒヨちゃんでしたね。
「静人日記」の方を先に読んだので、ずーっと気になってたんです。
死者に選ばれし者、それが主人公である坂築静人。
私が、僕が、俺が、誰かを愛し、誰かに愛され、誰かに感謝されていた事を覚えていて欲しい、そういった死者の叫びが彼を突き動かしていた、例えエゴだとしてもそう思わずにはいられない、そういうヤツ。
そいつを理解しようとした、でも無理だった、私には。
物語の中では、擦れた雑誌記者、夫を殺した女、末期癌の母、この3人には理解されたようだ。
ちなみに第140回(2008年下半期)の直木賞作品である。