毒笑小説

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いや、なかなか毒のあるブラックぶりでした。
12編からなる短編集ですね。
個人的には最初の「誘拐天国」がお気に入りですかね。
暇と金を持て余した老人たちが孫となかなか遊ばしてくれない仲間の愚痴を聞き、誘拐を思い立つ。
その大胆な発想と行動力が面白いが最後の子供達の一言に同情を禁じ得ない。
しかし老人たちの「宝船満太郎」とか「銭箱大吉」とか「福富豊作」というふざけた名前がイカシテマス。
末巻の京極夏彦との対談も楽しい。(^^)