『白の家族』と『ブラックペアン1988』と『魔術はささやく』
忙しくしてても電車内で読み進めてしまうので3冊完読です。(^^ゞ
75,76,77
催眠術サスペンスでした。 「逃げろ、逃げないと殺られる」と術をかける。 けっして「死ね」とはかけない。 そうやって3人の若い女性たちが自殺か事故ということで死んでいった。 若い女性たちは4人いた。 残された1人は悟る、今度は私の番だと。。。。 遠い昔、役所勤めの自分の父親が公金を横領して家族を捨てて出て行った。 やがて母も早死にし、一人孤独になった少年は伯母にひきとられた。 伯母の夫はタクシーの運転手、その彼が突然信号を無視して飛び出してきた若い女性をはねて死なせてしまう。 その女が前出の3人のうちの1人だった。 少年は事の真相を探りにでた。 そこでわかった犯人のおぞましい復讐心、父の最期のことなどが明らかに。 読者に結末を予想させない組み立てに脱帽。 |
やっと借りることが出来ました。 久々の海堂さんの作品です。 面白かったですよ、楽しめました。 田口&白鳥コンビが暗躍・・・もとい活躍する東城大学医学部付属病院を舞台にした「チーム・バチスタの栄光」から遡ること17年の1988年が本作品の舞台。 田口・白鳥シリーズの外伝的な作品。 若き日のゴンスケ(講師)、マコリン(婦長)、グッチー(まだ学生)達が出てきて興味深い。 グッチーのトラウマとなった原因もこの作品で解明された。 「ナイチンゲールの沈黙」や「ジェネラル・ルージュの凱旋」(未読)の登場人物も出現してます。 研修医の世良が一癖も二癖もある二人の医師(高階と渡海)との関わりの中で成長していくのだが、渡海と佐伯教授の過去にまつわる確執が花を添える。 題名に出てくる「ブラックペアン」は、佐伯教授の戒めと覚悟の産物であることが物語の最後で分かる。 この作品を通して医者とは?の答えが明快! |
直木賞作家である天童荒太のデビュー作。 本名の栗田教行で出版されています。 この作品は「白の家族」、「夜に風を砕け」、「エイジアン・ボーイ」の3編の中編からなっています。 どれも虐げられた弱い立場の人の魂の【叫び】が描かれています。 暗くて重い内容だったですけどね。 |