朽ちる散る落ちる

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読了。

Vシリーズ第9弾。
前作と違って元の20代のみんなに戻ってます。
今回は前々作「六人の超音波科学者」の続編ですね。
研究棟の封印されし地下室で発見された奇妙な死体。
完全な密室で内側から天井のハッチは鎖でがんじがらめ状態だった。
壁際に堆積した瓦礫とその上に変な形で、まるで壁に叩きつけられたような格好の死体。
反対側の壁には大きな鉄パイプ状の穴が。
何の目的で?
自殺か他殺か。
これとは別にNASAシャトルで起こった搭乗員全員が他殺死体で地球に帰還したという超極秘情報。
研究棟の地下の死体とどんな関係が。
当事者であり、謎にも挑む瀬在丸紅子と、ヤバイ仕事を請け負って見事果たした保呂草潤平。
この二人の微妙な関係に、小鳥遊練無と香具山紫子のおとぼけコンビが笑いを誘う。
そして祖父江七夏と林警部のピリ辛スパイスが旨い。
難解な物理的講釈は苦手だが、やはり面白いと思う。
さて、この「Vシリーズ」も残すところ後一巻。
秋の夜長にぴったり、たっぷり堪能しよう。