虚ろな十字架
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この本は買った。(^^ゞ 「面白い」だとか「楽しめた」とかの読後感とは無縁か。 本作品は死刑の賛否を問う重いテーマを題材にしている。 でも著者は回答を用意していない。 読者自身で考えて答えを見つけなさい、ということか。 永遠に見つからない気がするけど。(^^; プロローグでの中学生カップルが、その後どう繋がっていくのか、前半は中々見えてこなかったのだけど、エピローグに向かって、スッと腑に落ちた。 多少の違和感を覚えないわけでもなかったが(結末は読めてたが・・・)。 この作品では、3種類の殺人者たちが登場する。 1. 夫婦2名を殺害した仮釈放中の者が再犯でまた幼子を殺めた。 2. 望まない赤ちゃんを出産後に殺害して埋めたカップル。 3. 娘夫婦の隠しておかなければならない過去を守るために殺人を犯した父親。 この3種類の殺人者は同条件で裁かれるべきなのか? でも、作中の登場人物に殺人を犯した者は、理由の如何を問わず死刑になるべきだ、という極論を言わせる。 等しく死刑にばれば、同じ人物によって再び殺されることがないからと。 むむむ、確かにそうなんだが、それは同意出来ないなぁ。 表題の「虚ろな十字架」とは、『人を殺めた人間の自戒など、所詮は虚ろな十字架でしかないのに。』という言葉に凝縮されている。 |
さてと、私は・・・・