ソロモンの偽証 第I部 事件

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うっ、分厚くて、かさばって、重い。(笑)

「事件」は学校で起こった。
中学2年の男子生徒が校庭で雪に埋まった状態で見つかった。
発見者はクラスメートの男子。
校舎の屋上から転落死だった。
事件は自殺として決着した・・・はずだったが?
噂、噂、噂、札付き悪の3人組が関与?
突然の匿名の告発状に書かれた殺害者には札付き悪の3人組の名が。
さらに最悪なことにジャーナリストにこの告発状の内容が漏れた。
父兄や市民から学校の隠蔽体質、警察もそれに加担と糾弾。
動揺する生徒、崩壊する学校。
そして犠牲者が次々と。

先生、生徒、父兄、警察、マスコミ、色々な人たちが登場し絡んでくるのでカバー見返しの人物相関図が役に立った。
一人の生徒の死が連鎖反応を起こす様は、言葉は悪いがワクワクさせられるし、それ以上に不気味で怖い。
ある男子は父母を殺害する計画を立て、ある女子は彼の死を利用する。
人の心に巣食う闇が見事に描き分けられている。
人は誰しも闇を持つが、そいつを抑え込めるか、呑み込まれるかの違い、瀬戸際にドキッとさせられる。
それと、登場人物の目線が、感情が、精神状態が、それぞれの立場で明確にきっちりと綿密に書かれてるので臨場感があり、作中に奥深くのめり込めました。(^^ゞ
最後に主人公の女子生徒が真実を求めて立ち上がる。
いいね、いいよ、ほんと。
どう展開していくのか楽しみですな、こりゃ。
ささ、第II部の「決意」を読まなくちゃ。
その前に寝よう。(^_^;


彼は本当に自殺だったのか?
降り積もった雪で痕跡が隠され、遺書もない。
目撃者もいない。
彼が書いてた日記の行方は??
偽証とは、誰の、どのことを指すのだろう。
ストレートにあの子?
それともこれから絡んでくる複数人による複合??