れんげ荘

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いいなぁっと思った。
一人暮らししたことないけど、こんな安普請でボロいアパートで誰彼と気兼ねなく仙人みたいな生活も悪くないかも。
でも一週間も持たないかもしれない。(^^;
主人公は四十半ばの独身女性。
大手広告代理店に務めていたが、お愛想を振りまく接待が深夜まで続く毎日に嫌気がさして退職。
一生無職でも生きていけるようにと多額の貯蓄を元に月3万円の家賃のボロアパート「れんげ荘」に引っ越す。
そこの住人や管理人との関わり、緑と鳥と猫と、ミミズにナメクジに蚊の大群と都会にいながら山奥で暮らしているような環境もそれなりに気に入って住まう。
折り合いの悪い母と距離をとり、仕事や嫉妬や妬みから開放されながらも暇を持て余してこれからどうすればいいのか思い悩む。
ゆっくりと自分を取り戻すための必要な時間に違いない。
自己再生物語ですな。