ボトルネック

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う〜ん、パラレルワールド
彼女が事故で死んで2年、やっと踏ん切りがついて現場の東尋坊へ弔いに訪れた。
で、断崖に立ってた時に眩暈がしてそのまま落下。
気が付けば自宅のある金沢の川べりのベンチで寝てた。
ところがこの不意に飛ばされた世界には、生まれてこなかった姉がいた。
死んだはずのうどん屋の親父がいた。
死んだ彼女がいた。
死んだ兄がいた。
家族は崩壊してなかった。
彼女の家族も離散してなかった。
自分がいた世界とは全く異なっていた。
間違いは何なのか、ボトルネックは誰なのかと主人公に突きつける。
痛い、実に痛い。
何でもあるがままに受け入れて、何もしなかった主人公。
結果、事態は悪い方に行った。
姉がいるこの世界はどうだ。
積極的に世話を焼いて関わって、良い方向へ動かしている。
分かり切った答えが残酷に打ちのめす。
もう生きたくないと思った瞬間、元いた場所に強制送還。
この最悪の結果にしてしまった世界で生きろと言うのか?
絶望感に打ちひしがれ、生きるか死ぬか、この期に及んで自分で決められない軟弱さ。(ヲイヲイ)
で、母からのメールが後押し?
ブラック極まれり。
これは青春小説なのか、ミステリーなのか、ホラーなのか?
最終章が重い。
ま、高1男子には酷な世界でしたね。