宵山万華鏡

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なんとも幻想的な作品だ。
妖しい異世界と現世の間を、京都祇園祭宵山の喧騒を舞台にして入れ替わる。
各章完結しているようで連作となっている。
色々な視点で描かれ、最初の章の裏側的な展開が最終章に繋がり、1つの作品として綺麗にまとまっている。
京言葉のおっとりとした言い回しの裏に何かあるように、宵山の賑わいの裏側にある闇を感じさせてくれた。
万華鏡を通して覗くかのように、キラキラと移り変わっていく様が実に幻想的で、より一層不気味に感じさせてくれる。
森見登美彦氏お得意のおバカ乱痴気騒ぎも用意されていて飽きさせない。
う〜ん、いいねぇ。(^^ゞ