歌うクジラ 上・下

141、142

そう遠くない未来、22世紀に生きる15歳の少年の冒険物語。
SW遺伝子…Singing Whale 遺伝子(不老不死)が発見され、それを使用できる特権階級があった。
それとは反対に性犯罪に関わった人たちが送り込まれる「新出島」と呼ばれる様な最下層の隔離施設で生まれた少年がいた。
彼は、父親の使命を帯びて最高権力者にSW遺伝子の隠された秘密を届けるための過酷な旅に出る。
そこで知ったことは・・・

この作品には、色んな問題提起が盛り込まれている。
例えば、貧困・格差社会少子高齢化、管理社会、移民問題、性犯罪等々。
 「想像する」ことをやめた社会の末路がここにあり、不老不死を持っても幸福感が満たされない、「喪失感」があるだけだった。
想像を絶する様なエロとグロで塗り固められたこの作品は、ハッピーエンドで終わらない。
読後のやるせなさ感は、随一だな。
ちなみに主人公の少年の名は「アキラ」。
う〜ん、別に某作品と共通点はないけどね。
あっ、「実験」という共通項があるか。(^^;
キーワードは「マモウ」。(違)