誰かと暮らすということ

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あぁ、何だろう・・・この「ほっこり」感。
読んでて、ストンと染み込んでいくような。
結構好きですね、こういう作品。
8編からなる連作短編集なんだけど、友達以上恋人未満(古っ)のカップルや、子持ファミリー、子のいない夫婦、店を閉めようとする夫、脱サラを夢見る夫、子を作るかどうかで崩壊した夫婦等など、東京の下町で繰り広げられる色んな人達のお互いの距離感、それぞれの胸の内、思いやり、無遠慮、あぁ生きてるってことやなぁっと妙に落ち着く。(笑)
人との触れあいが必要で、あるていど必要な距離感。
近すぎて見えない何か、離れてみて初めて気付く何か、普通に幸せであるって意外と難しいですね。
一つ屋根の下で暮らすということは、そういうことなんでしょう。