風紋 上・下

111、112

普通の主婦が下の娘の学校に出かけたまま消息を絶つ。
3日後、とある工場の駐車場の車の中から遺体で発見される。
心臓を刃物ではない細長いもので突き刺されて殺された。
そんな主婦には夫と娘が二人。
やがて犯人は上の娘の元担任の教師(下の娘も同じ高校)であった。
教師の家族は妻と幼少の子供が二人。
犯罪被害者と加害者のそれぞれの家族に突然訪れた不幸。
そこに群がるマスコミ。
それぞれの追い込まれていく様が丁寧に描かれている。
犯人の教師の小賢しい言い逃れ、嘘。
裁かれる側と裁く側の人間模様もしっかり描かれている。
この物語の登場人物の一人の女子高校性の成長物語でもあった。