6TEEN

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直木賞受賞作の「4TEEN」から2年後の設定。
高校生になって、それぞれの道を歩んでいく4人組であったが、変わらずの友達であり、ズッコケぶりも健在のほろ苦い青春時代を思い起こさせてくれる。
太っちょで大食いのダイは子持ちの女性と同姓中で、昼は魚市場で働き夜は定時制高校に通う。
早老症という難病に冒され、普通の人の何倍ものスピードで年老いていくナオトは大学受験に悩むことのないお金持ちの私学に通う。
頭が良くてチビで皮肉屋のジュンは東大合格率一番の進学校に通う。
本作品の一応の主人公で、ごく普通がとりえのテツローはダイと同じ高校の昼の部に通う。
恋に悩み、友人を裏切り、童貞を卒業する、そこにはありふれた16歳の世界が広がっていた。
早老症のナオトが生きていて普通に高校生をエンジョイしている姿にほっとした。
彼らの卒業後の世界も、ぜひ覗いてみたいね。