『理由』と『あふれた愛』

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かなりの文章量でした。
途中で話が見えにくくなりかけました。
直木賞作品なんですけどね、人物相関図が欲しかった。
結構色んな家族が出てくるから誰が誰だったのか前頁を繰って確認してみたり・・・
途中で読むのをやめて続きからというふうにすると余計に大変でした。
一気に読むべきですけど、文庫本にして678ページでしたからね。
一家4人が殺される事件がありましてね、それがいったい誰で何の理由で殺されたのかが判らないのですが、話の展開としてドキュメンタリー形式をとっているんですよね。
インタビュアーが関係者に話を聞くという感じで。
テーマは「親」ですね。
実際の親でなくても実質的な親をも含めて、親みたいな関係も。
親の期待、親からのプレッシャー、ある日突然、でも必然的に邪魔になって、煩わしくなって。
希薄に、そでれも濃密な相反する「親」と「子」の関係がえぐり出されている。
読み終わった後、なんか重たい、憂鬱な気分になりました。
「愛」をテーマにした4編からなる短編集。
天童氏独特の暗ぁ〜いタッチ(失礼)がなんともいえない作品です。
嫌いじゃないですよ。(^^ゞ
4作品を通して単純に思ったことは男って若くても、壮年、老年でも幾つになっても莫迦なんだなぁっと。(^_^;