さよなら、そしてこんにちは

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7編からなる短編集ですな。
ユーモアたっぷりの作品群でした。
表題作が良かったかな。
葬儀会社に勤める男が、ライバル会社と火花を散らしながら、零細企業の悲しさ、上司の命令に右往左往と奔放。
笑い上戸という致命的欠陥を抑えつつ他人の死と対峙する。
そんな彼の妻は出産に備えて入院中。
いつ生まれるのか、そわそわしながら仕事に精を出す様が可笑しい、もとい微笑ましい。(^^ゞ
新しい命と、人生を全うした死が表裏一体、なんて小難しいことは抜きに楽しめます。
あとは寿司職人の頑固オヤジにしてメディアに紹介されたい本音が垣間見える「寿し辰のいちばん長い日」が笑えましたね。
人の性は隠せないものです。(^^)