喋々喃々

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喋々喃々…男女がうちとけて小声で楽しそうに語りあう・こと(さま)。
うん、まさにそんな感じ。
ひっそりと、こそっと寄り添って小声で語らう、決して許される仲ではない二人。
傍から見れば、そこまで行ったら落ちるとこまで落ちな、と無責任にもじれったく思いましたが、上品に美しく懐かしい香りがする情景の中で不倫が描かれてるんですよね。
不倫とは言っても体を重ねるというよりは、いいお店での語らいや往き帰りでのちょっとしたスキンシップという感じ。
この辺が女性陣の受けがよろしくないようです。
不倫なら不倫らしくドロドロしないと相手の奥さんや娘さんに失礼でしょうがって。。。(ヲィ)

主人公は20代後半の独身女性。
両親は離婚していて彼女は父の戸籍に入っている。
父は再婚している。
妹が二人いるが、一人は実の妹であるが母の戸籍に、もう一人が父違いの末っ子で離婚の火種っ子。
主人公には恋人がいたが、妹と彼が何か過ちを犯したのか(詳細は不明)別れてしまう。
彼は1年半後に年上の女性と結婚してしまう。
そんな背景があってのお話。
主人公は自分の店でアンティーク着物を売っている。
ある日、父に似た声の男性客が来て男物の着物を所望する。
その時点でチラリと結婚指輪をしているのを確認しているのだから確信犯だ。
男性側からのアプローチもあって、段々と離れ難い仲になっていく。
一度は諦めるも先方からの再アプローチであっさり陥落。
自分の気持ちに素直になろうとする主人公。
う〜ん、それでいいのか!?
ちょっとモヤモヤした読後感でした。