海峡の南

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祖父と父と息子の僕、過去と今を行きつ戻りつ自分のルーツとアイデンティティを求める物語。
北海道から神戸に、そして大阪を転々とした父。
金を得て金に追われ、外に女を作り、金を失い家族を捨てて失踪した父。
そんな父を疎んじながらも親子の縁を切れなかった主人公。
祖父の死をもって父を許し、そして父を捨てて自由になる。
う〜ん、なんか染み入るなぁ。
今、自分の父のことを思う。
何となく触発されたので。
全くこの物語と共通するところはないのだけれど、父はやはり父なのだなぁっと思い知る訳で。
純文学もいいもんです。(^^;