震源

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文字どおりの「震源」で始まり、国家を脅かす意味での「震源」で終わる。
安穏と暮らしている一般市民には図りようもない国家間の裏側のドロドロが垣間見ることができる感じ。
気象庁地震火山研究官と内閣情報調査室調査官の人間物語でもあった。
地震津波の判断ミスから国家的謀略へと展開していく不可思議さ、二重三重にもカモフラージュされたストーリーに翻弄。
なかなかこの物語の真相に迫れないもどかしさ。
632ページの長編作品を最後まで飽きさせずに読ませる内容に感嘆。
十二分に楽しめました。