小暮写眞館

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宮部みゆき氏の最新作です。
引越し先が写真館。
それもかなりの年代物。
父親が変わりもんで、店舗部分をリビングに改装してそのまま住居としてしまった。
もちろん父親は普通のサラリーマンで写真の趣味はない。
そういった父親と、働きに出ている母親と、おませで優秀な小学生の弟がいる普通の高校性男子が主人公。
「小暮写眞館」の看板を敢えて残したために、写真館が復活したと誤解される。
そんな折、心霊写真と思われる1枚の写真が持ち込まれた。
主人公は謎解きに動き出す。
そんなすこ〜しのミステリーと、高校生活を満喫する青春物語と、家族愛と、淡い恋愛が複雑に、コミカルに描かれている。
最後の方の啖呵を切るシーンは痛快!!
面白い、かなりの文量(713ページで厚さ4cm!)で読破に4日を要したが、もっと読みたい!という衝動に駆られたのは秘密。(^^ゞ
表紙の写真が物語最後に生きるんですねぇ。
切なくて、でも前向きにスタートする主人公が眩しい。
留まってちゃいかんのだよ。
私も「花ちゃん」を見習わなければ。(^^;