2010-04-25 大いなる聴衆 読書 61 長編ミステリーでしたね。 話は著名な日本人ピアニストのフィアンセが誘拐軟禁事件に遭い、今度の演奏会でベートーベンの「ハンマークラビーア」を完璧に演奏しろ、さもなくば娘は帰さんと書かれた脅迫状が届いて、イギリスと日本の警察を巻き込んで右往左往する様が、ピアニストや彼に関わる人たちの心理描写が読む者を飽きさせない。 音楽の専門的な用語や歴史背景がきっちり書かれていて、著者のバックボーンが有効に活用されている。 農大卒なのにと思ったらその前に音大を中退してたのね。 なるほど、ちゃんとした素養があったわけだ。 どうりで。。。