デパートへ行こう！

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これもいい作品でしたね。 夜中の老舗デパートに集う奇妙な男と女達。 幼い時に連れて行ってもらった思い出の場所、捨てられた女の復讐を叶える場所、ヤクザに追われて逃げ込む場所、数十年あの人を待ち続ける場所、欲望を満たす場所、誇りを持って勤める場所、そういったこもごもをない交ぜにして佇む都心のパラダイス。 それぞれの群像が丁寧に描かれ、そしてすべてがある場所に帰結する。 それがデパート。 夢を見させてくれなくなった、未来のないデパート。 昨今の駅前百貨店の増床工事の祭典をあげつらうかのごとくデパートとしての基本「お客様に夢を売る、お客様目線」に帰れと言う。 それぞれの思いも立場も違う人同士の偶然とも必然ともいえる奇妙な出会いが、デパートという場所、空間、空気を通して「人間」を取り戻すのであった。 さぁ、休日は家族でデパートへ行こう！ そこにはユニクロでは手に入れることの出来ない『夢』がきっとあるはずだから。(^^ゞ