カレンダーボーイ

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幼馴染で方や大学教授、方や同じ大学の事務局長という間柄の親友同士が、ある日目覚めたら現在(2006年)から過去(1968年)に二人同じくしてタイムスリップしてしまうお話。
ただ、「現在の体」そのものが過去に行って過去の自分に遭遇するのではなく、「現在の心」だけが過去の自分に宿る。
小学5年生の時代に戻ってしまった二人は、その晩寝て翌朝目覚めると元の時代に戻っている、そんな風に1日おきに現代と過去が入れ替わってややこしい。
そんな二人が企んだのが1968年の12月に起こった3億円強奪事件の影響で一家心中で死んでしまった一人の同級生の女の子の命を救うこと。
が、そのための行動で少しずつ現代の様子に変化が出てくる。
そらそうだ、過去を弄ったら未来は変わるという当たり前の図式。
ただこの作品でのタイムスリップは過去と現在が「連続している」ということ。
よくある「パラレルワールド」という設定ではない。
二人の企みは結果的に成功するのだが一部誤算が生じてしまう。
一人は現在に戻れたが、一人は過去に取り残されたままという・・・・
歪んでしまった現在。
二人は相変わらず同じ大学で勤務し親友であり続けるのだが。
なかなか面白い設定で、ちょっと悲しい物語。
なるほどねぇ。。。。そういうのもありだねぇ。。。。