暗鬼

109

題名は「疑心暗鬼」の「暗鬼」ですね。
とある大家族(自分も入れて9人!)の嫁として大邸宅にやってきた主人公は、皆から非常に良くされる。
姑とも全く問題がない。
問題ないほど良い関係なのが異常なほど。
もう絵に描いたような理想的な家族。
だが、主人公はその裏の「陰」を、「闇」を見る。
何かがおかしいと "疑心暗鬼" に陥る。
その度に皆から私たちが悪かったと詫びられる、できた嫁だと褒められる。
「家族」とは「宗教」だと解説者の中村うさぎさんは書く。
言い得て妙だ。
薬漬けにされ、褒めちぎられ、激しく罵倒され・・・・洗脳されていく。
新興宗教の怪しいそれと同じ。
異常な家族。
表沙汰にできない事実。
純血を守る為の近親相姦・・・・あぁ、倒錯の世界についていけないわ。
ちょと頭が疲れる作品でした。(−−;