空を見上げる古い歌を口ずさむ

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とある夫婦の一人息子が親を含めてみんな顔が「のっぺらぼう」に見えると言う。
夫の兄が、誰かが「のっぺらぼう」に見えると言ったら連絡をくれるようにと言い残して一人家を出てしまっていた。
そこで夫は疎遠であった兄に連絡をして、息子の「のっぺらぼう」に見えてしまう原因の説明を受ける。
これが兄の独白と言う形で書かれており、この物語の9割がそういう状態で進行。
兄の過去から現在に至るまでの長い長いお話。
少し忍耐が要るかも。
相変わらずこの人の書く作品は不思議な感覚、余韻を残す。
題名も不思議だ・・・