邪魔

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初めての奥田作品である。
最初は題名の「邪魔」とは、いったい何をさしているのかとらえどころがなくて、それでも引き込まれて読んでしまった。
色んな人物が登場してくるが、それぞれの人物の視点で話が切り替わって繋がる手法が面白い。
思惑通りに先に進まない自分の人生に各々が抱く阻害するものに対する苛立ち。
放火犯の妻が思い描く「邪魔」なものがあぶりだされてくるところが、そして開き直って打って出る行動が肝なのか?
身ごもった妻を交通事故で亡くした刑事の精神構造も興味深かった。
もう1作品ぐらい読んでみるか。(^^ゞ