時生

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原題は「トキオ」だったのを改題して「時生」に。
ずーっとYMOTECHNOPOLIS、「TOKIO♪」が頭の中で流れ・・・・でも作品中にはジュリーのTOKIOが出てたり。(笑)
ヴォコーダが懐かしい。(^^ゞ
おっと脱線。
プロローグでは悪性遺伝因子を持つ嫁さんとの間に出来た一人息子の時生がやはり悪性遺伝の影響で死に直面しているところから一気に父の過去へ。
23才で、独身で、短気で、ウダツの上がらない、職を転々として「いつか一発当ててやる」という大見得だけは張る愚かな男。
そんなろくでもない男の下へ一人の青年が転がり込む。
彼はいったい何者なのか、ずーっと男に付きまとう。
まるで男が道を踏み外さないように監視しているがごとく。
青年の名は男の同じ宮本姓で下は時生という、宮本時生。
男の遠い親戚だと言う。
ぶっちゃけ青年は死の際から過去へ時間を遡り、他人の体を拝借して父になる男の前に現れたのだ。
ここでSFのセオリーを無視してかなり過去を弄ってしまう。
もちろん作者は承知の上でだけど。
弄るんだけど結果は変わらないという設定。
変わったら時生は生まれなかったことになるし。
ま、息子のおかげで道を踏み外すことなく(半分は踏み外したか・・・(^^;)めでたく今の嫁さんと結婚して子供が出来るのだが。
男が時生に向かって最期に掛けた言葉がキーワード、それは「花やしき」。
悲しいけど、これは旅立ちなのだ。
そして過去へ・・・・堂々巡り? (^_^;